時短テクニック

東大生は「一番難しい問題」を先に読んでから解き始める

仕事が早いのは才能ではない

世の中には、仕事が速いことをある種の「才能」だと思っている方もいるようです。 「あの人は要領がいいから、仕事が速い」。 「仕事が速いのは才能に恵まれているからであって、凡人にはマネできない」。

でも実は、仕事の速さは「頭の良さ」とも「要領の良さ」とも「生来の性格」とも関係 ありません。たったひとつ「脳の使い方」を意識するだけで、だれでも速く仕事ができる ようになるのです。

ここでいう「仕事」とは、会社の業務だけではなく勉強や家事など、あらゆる作業に当てはまります。

私がこの「脳の使い方」を最初に知ったのは、浪人生のときのことです。

高校3年間、ほとんど勉強せずサッカーに明け暮れていた私は、1浪して大学に行こうと決めたものの、何をどうすればいいのか、勉強のやり方さえわからない状態でした。漠然と「国公立理系に進みたい」という目標はありましたが、肝心の数学は偏差値40台で、とても国公立大を狙えるレベルではありませんでした。

脳の無意識くんを活用する

そんなとき、駿台予備校の人気講師である大島保彦先生からこんなお話を聞きました。

東大に余裕で合格するような人は、テストのときに「一番難しい問題」を先に読む。数学でいえば、最後の文章問題に目を通してから、1問目に戻って解き始める。こうして難問の情報を事前にインプットしておくと、ほかの問題に取り組んでいる間も、脳の「無意識くん」がその難問の解き方をずっと考えてくれるから、最後の問題にたどりつくころに は解答への道筋が見えていて、すんなり解けてしまう。この「事前インプット」を行わず、最初から順番に解いていくと、最後の最後になって初めて難問の解き方を考え始めることになるので、時間切れになってしまう。

私はこの説を聞いて大いに感心し、すぐにマネしてみたところ、先生の言うとおり自分 の「無意識くん」が勝手に働いてくれるのが実感としてわかりました。苦手だった数学の偏差値もみるみるアップして、当初の目標どおり国公立理系(東京学芸大学教育学部)の 合格も勝ち取ることができました(ただ、浪人生活を通して「理系よりも学際的な分野が おもしろそうだ」と気持ちが変わったため、最終的には慶応大学への進学を選びました)。

脳の事前インプット法を活用してスピードを上げる

それからも、大島先生に教わった「脳の事前インプット法」は大学のテストや就職活動で大いに役立ち、社会人になってからも、ずっと意識して働いてきました。その結果、今では「脳の事前インプット法」に基づいた独自の高速仕事術を確立し、スピードを武器に独立起業してビジネスを展開するまでになっています。

余談ではありますが、発明王トーマス・エジソンも「脳の事前インプット法」を活用していました。彼は発明のアイディアを思いつくとすぐにノートに書き記し、しばらく寝かせておきました。そして脳の「無意識くん」が何かを閃くと、再びノートを開いてメモを追加し、少しずつアイディアを具現化していったのです。エジソンが生涯1300もの発 明と技術革新を行うことができたのは、脳の「表」と「裏」で別々の作業を同時に進めていたからなのです。

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