時短テクニック

オンライン商談のパワポは「数字」に時間を割き「デザイン」で時短

オンラインの方が時間がかかるもの

商談がオンライン化したおかげで、私たちは移動にかける時間を大幅に削減することができました。ところがその一方、商談がオンラインになったことにより、これまで以上に時間がかかってしまう仕事も出てきました。その代表格が「パワーポイント(パワポ)資料の作成」です。

パワポの資料は対面の商談でも使われますが、その場合、メインはあくまでも口頭での説明であって、パワポ資料は補助的なツールに過ぎません。だから資料にデータやグラフを入れるにしても、数字や目盛りは最小限にして、細かい部分は口頭で説明するのが通例でした。

なぜ資料に細かい数字を入れないのかといえば、パワポというのはこれまで「会議室のプロジェクタに映し出されるもの」だったからです。プロジェクタがない場所では、資料の作成者が自分のパソコン画面を見せながら説明するといったケースもありますが、いずれにしても、プレゼンされる側には細かい部分までは見えないし、資料も手元に残らないので、数字やデータはざっくりしたレベルで十分だったのです。

パワポで大切なのは「数字」

ところが商談や会議がオンラインになったことで、パワポ資料は「見せるもの」から 「共有するもの」に変わりました。相手からすると、プロジェクタや他人のパソコンをのぞき込むかたちでパパっと見せられるのではなく、自分の手元でじっくり見られるようになったため、細かい部分までチェックするようになったのです。

これにより重要度が増したのが「数字」です。私の仕事でいえば、見積もりの数字や、広告の費用対効果を示す数字は、今まで以上に見られるようになりました。 「細かくチェックされるのは困る」と思うかもしれませんが、実は「時短」という観点からは、むしろ細かく見てもらえる方がありがたいのです。

私も以前は、自分のノートパソコンでパワポ資料を開き、その画面をクライアントにお見せすることが多かったのですが、この方法だと相手はその場でじっくりチェックできないため「では持ち帰って検討します」となってしまいます。ところが商談がオンライン化し、パワポ資料を共有するようになってからは、相手もしっかり数字を見て試算できるためか、その場で回答いただけることが増えたのです。

時間をかける部分とかけない部分

 

だから私はオンライン商談でパワポ資料を共有するときは「数字」まわりを入念に作り込みます。かつては「丁寧に作っても、どうせ見てもらえない部分」だったのが、今や「相手が一番見たい部分」となったのです。 その代わり、数字以外のページは、今まで以上にシンプルに作るようになりました。 原則として、1枚のスライドに入れるメッセージは1つだけ。それも、頭を使って考えるのは「見出し」の文字だけで、あとは適当なイメージ画像で埋めてしまいます。超シン プルですが、見出しのフォントを ポイントくらいの大きさにしておけば見栄えが良く、 手抜き感もない資料を短時間で作ることができます。

なお、チームのミーティングではホワイトボード代わりにGoogleドキュメントを使うことを提案しましたが、Googleドキュメントは共同編集を前提としたツールな ので、商談で使うのは少々リスキーです。

相手にデータを書き換えられては困る場合は、パワポ資料の最後にメモ用のページを作 り、相手からも見える状態にした上で、商談のポイントや進捗をメモしながら進めていく のがいいでしょう。これなら抜け漏れがなく、コミュニケーションが円滑になる上、「言った、言わない」の問題も予防できます。

 

当サイトの記事が1冊の本になりました↓

すべての仕事を2分の1で終わらせる!アフターコロナの仕事術


前代未聞の脳の無意識を使った時短術、オンライン時代ならではのPC活用時短術やコミュニケーション術を一挙公開します。