相手に早く動いてもらうには脳の事前インプット法
では、自分だけではなく相手にも早く動いてもらうためには、何をどうすればいいので しょうか?
答えは簡単、「脳の事前インプット法」を使えばいいのです。 表の意識と裏の意識を同時にコントロールするこのテクニックは、自分だけではなく他人にも応用できるのです。
その方法を具体的にみていきましょう。
上司への連絡にはコツがある
たとえば、自分で考えた企画について上司の承認を得る必要がある場合、たいていの人は企画が固まった段階で上司に提出し、判断を仰ぎます。でも、この方法だとその場でOKが出ることはほとんどなく、たいていは「ちょっと考えさせて」などと言われて、返事まで数日を要することになります。
上司から一刻も早く返事をもらいたいなら、企画が固まってからではなく、もっとラフな案の段階で一度、軽めに相談しておくのが効果的です。
「今こんな企画を考えておりまして、細かいところまで決まったらまたご相談させていた だきたいのですが、よろしいでしょうか」。
そんなふうにお伺いを立てたら「ダメだ」という上司はまずいません。そして後日、細かな企画案がまとまった段階で再度相談すると、だいたいはその場か、遅くても当日中にゴーサイン(もしくは「ここをこう直して」といった具体的な修正指示)をもらうことができるのです。
頭出し連絡を心がけよう
「企画が固まってから初めて相談するケース」と「ラフな案の段階で軽く相談するケー ス」とでは、なぜこうした差が出るのでしょうか?
どんな上司でも、初めて聞いたことを判断するにはそれなりの時間が必要になります が、二度目に聞いたことならスピーディに判断できます。一度目の軽い相談=「頭出し連絡」のときに聞いた情報が脳にインプットされ、無意識のうちにその是非について考えを 巡らせているから、いざ正式に判断を求められたとき、すぐにゴーサインを出したり、「ここはもっとこうした方がいい」と具体的な指示を出したりすることができるのです。
なお、上司、部下、取引先など、一緒に仕事をしているメンバーに「頭出し連絡」を行う際は、やや「悲観的」なニュアンスで伝えるのもポイントです。
たとえば、コンペを通過できるかどうかわからないけれど、案件を取れた場合にそなえ てメンバーのスケジュールを押さえておきたいとき、「たぶん決まるからスケジュール空 けておいて!」などと言って期待値を上げてしまうと、案件が流れてしまったときチームの士気が下がります。
反対に「決まらない可能性も結構あるけど、念のため空けておいて」というように、実際の期待値よりも少し低めに伝えておけば、案件を取れたときの喜びが倍増するし、たとえダメになっても「まあ、しかたないね」という雰囲気になるので、フォローに時間がかかりません。
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