残業が多い職場で定時帰りをするには
私が楽天に勤務していた時期は、まだ残業削減に対する意識が低かったこともあり、所 属していたクリエイティブ部門では、残業時間が100時間を超える人もめずらしくありませんでした。
ところが私はそんな超多忙な部署において「定時に帰る」ことができていました。もち ろん仕事を途中で投げ出して帰るのではなく、仕事をきっちり終わらせ、人並み以上の成 果を出した上で定時に帰るのです。
膨大な作業をこなさねばならない部署にいながら「定時退社」を実現できたのは、私が 毎朝1時間早く出社していたからにほかなりません。
1時間前出社のすすめ
この朝の1時間は、おそろしく仕事がはかどるのです。
脳のスタミナがたっぷり残っていることに加え、朝のオフィスにはだれもいないため、 上司に話しかけられることも、メールやメッセンジャーが届くこともありません。皆が出 社してくるまでの1時間はだれにも邪魔されず、ひたすら目の前の業務に集中できる。体感値としては通常の4倍 、午後だと軽く4時間はかかる仕事でも、朝ならスルッと1 時間で終わってしまう感じです。
このように、とてつもなく仕事がはかどる「1時間前出社」ですが、この働き方をオス スメできるのは、超多忙な会社や部署にいる方に限られます。なぜなら、残業が月20〜50時間レベルの人であれば、わざわざ1時間早く出社しなくても、本章で紹介している「脳 の使い方」や「集中力ケア」を実践していただければ、定時には仕事を終えられるからで す。
朝残業で労働時間を短縮する
けれども残業が月100時間を超えるのが当たり前の職場では、いきなり残業ゼロを目指し ても、どこかで無理が生じる可能性が高い。残業ゼロという縛りを優先するあまり、仕事 が雑になったり、周囲に迷惑をかけたりするようなことがあっては、いくら仕事が速くても評価や成長には結びつきません。 だから超多忙な職場にいる人は、まずはこの「1時間前出社」を試してみてください。
月100時間の残業をしている人が毎日1時間だけ早く出社し、1時間×20日= 20時間の 「朝残業」をすることで定時退社が可能になれば、月80時間も労働時間を短縮できたことになります。
しかも朝早く出社することは「まじめ」「きちんとしている」という印象を与え、周囲 からも好意的に捉えてもらえます。残業するのが当たり前で、定時に帰ると「怠けてい る」と思われがちな職場でも、「朝早く来たので早く帰ります」と言えば、ほとんどの人 は納得してくれるでしょう。
ですから、あなたが「自分は多忙だ」と自覚しているのなら、無理して残業ゼロを目指 すのではなく、まずは「絶対に月 時間は残業する!」と決めてください。もちろんここ でいう残業とは、定時後の残業ではなく、朝1時間早く出社して行う「朝残業」のことで す。
月 時間の朝残業で、月100時間の夜残業を相殺するのです
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