脳に情報をインプットさせる
脳に情報をインプットする方法にもいろいろあります。
ゴールへの道筋が明確に見えていない段階なら、頭の中で「取り組むべき課題」や「だいたいの完成形をイメージする」だけでかまいません。すると脳の無意識が勝手に「課題を解決する方法」を考えたり、「完成に必要な情報」を集めたりしてくれるので、あとの作業がグッと楽になります。
反対に、やるべきことが明確に決まっている場合は「視覚情報」として脳に伝えてあげるのが効果的です。たとえば「今日中に終わらせたいこと」を書き出して脳に伝えると、 脳はその情報をインプットして、勝手に帳尻を合わせようとします。
Todoリストを作成しよう
脳が持つこの不思議な力をフルに活用するために、私はパソコンの付箋機能(マッキントッシュではスティッキーズ、ウィンドウズならSticky Note)に1日の予定を箇条書きにし、画面の端に常駐させて、つねに見えるようにしています。
そうすると、 脳が「今日はこれをやらなければならないのか」と認知して、時間内に終わるよう自動的に対処してくれるのです。 付箋の形式には、とくに決まりはありません。私は「今日中に終わらせなければならないTodoリスト」と「長期的に取り組みたい案件やアイディアのリスト」を2枚の付箋に分けて表示しています。
パソコンの付箋機能ではなく、紙のメモでも同等の効果が見込めます。その場合はよく 見える場所に置くなり貼るなりして、仕事中つねにメモが視界に入るようにしてくださ い。私自身も、会社員だったころは紙のメモを愛用していました。独立後、紙のメモから デジタル付箋に移行したのは、現在のオフィスがペーパレス仕様でプリントアウトに手間がかかるからというだけの理由で、もし気軽に使えるプリンタがあるなら、慣れ親しんだ紙のメモを使い続けていたと思います。
予定を視覚化する
いずれにしても、メモや付箋でスケジュールを可視化する効果は絶大で、やるとやらないとでは、アウトプットの量がかなり変わってきます。
私は楽天時代に一度、実験的に「あえてスケジュールを立てないで1日を過ごす」とい うことをやったことがあります。その結果、きちんとスケジュールを立てている日にくらべると、なんと半分のタスクしかこなすことができませんでした。「何時までにこれを終わらせる」と予定を立てて視覚化し、脳にその情報を教えてから取り組むのと、そうした工夫をいっさい放棄して働くのとでは、雲泥の差が生じるのです。
なお、箇条書きにしたタスクは、終わったものから二重線で消していきます。パソコンの付箋は二重線を引くのが難しいので、箇条書きの頭に「●」などのマークを手打ちして 「これは終わった作業だ」ということが一目でわかるようにしておくといいでしょう。そ うすれば脳が混乱せずに済むし、「今日1日でこんなにも作業をこなせた」という達成感が味わえてモチベーションも上がります。
そして1日の最後には、翌日のTodoリストを作ってから退社する。そうすれば、翌 朝の貴重なゴールデンタイムを1分も無駄にすることなく、出社した瞬間から仕事をスタートすることができます。
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